京都外国語大学・京都外国語短期大学

2017年度
ブルゴーニュ大学
夏期講座レポート

  • フランス語学科2年次生 
  • 城ノ戸 安美 さん

今回、私はブルゴーニュ大学主催の一か月夏期講座を受講しました。約一か月間海外で生活することは、私にとって初めての体験だったので最初は期待と不安でいっぱいでした。

日本から直通の飛行機に乗り、約12時間後降りたのは私が憧れていたフランス。日本語は全く通じない、英語とフランス語の世界です。シャルル・ド・ゴール空港からリヨン駅まで直行便のバスに乗り込み、その日は一泊ホテルで寝泊まりし、次の日TGVに乗ってディジョン駅に向かいました。まず苦労したのは、簡単な質問がスラスラと出てこないことです。「〇〇はどこにありますか。」という一番基本的な疑問文が言えないのです。言えたとしても、声が小さくて聞き取ってもらえないことや、発音が悪くて首を傾げられたこともありました。

寮に着き、翌日の朝からクラス分けテストを受け、習熟度別に振り分けられました。私のクラスでは、毎日新しい単語や表現、今まで気にしていなかった意味の違いなど、知識を得ることが多かったです。宿題も多く、毎晩夜遅くまでかかりました。授業中は全てフランス語で、先生が何を言っているのか最初は理解できませんでした。しかし一週間ほど経つとその環境に耳が慣れたのか、少しずつ聞き取れるようになってきました。授業を受けていて感じたことは、授業に対する積極的な姿勢と、学ぼうとする意欲が最も大切だということです。また、考え、発言するといった様々な形で授業に参加することで初めて出席したことになり、限られた授業時間の中で新しく得た知識をいかに自分のものにするかということが重要だと感じました。

寮には各階にキッチンが完備されていたので、ほぼ毎日自炊していました。学校の帰りにスーパーへ寄って、夕飯用の食料品や朝ごはんのためにヨーグルトやパンを買って帰りました。日本と違って量り売りが多く、包装されていないものや虫食いがあったので、食材を選ぶ際は注意深く見極めていました。

何度か大きく天気が変わったことがあり、昨日まで半袖だったのにコートが必要になるということがありました。そのため防寒具を買いに雑貨屋や服屋、カフェやお土産屋さんが集まった通りに買い物にも行きました。服のデザイン自体は日本のものと似ていました。また、ちょうどソルドの時期だったので、値引きされている商品が多く、手ごろな価格で購入することができました。フランスはカード社会だと学んでいたので、お店にきているお客さんはカードしか使わないのかと思っていましたが、意外と現金を使うお客さんも多かったです。カードで支払うにしても、表記が英語かフランス語だったので、最初はどのボタンを押して操作すれば良いのか戸惑いました。しかし、お店の方に快く教えてもらい、買い物を重ねるごとに慣れたので戸惑うこともなくなりました。

休日にはボーヌやリヨン、マルシェに行き、夏期講座終了後には友達と二泊三日でパリ観光をしました。日本の大学の授業で学び、事前に調べていた場所に地下鉄やケーブルカー、バスに乗って行きました。公共交通機関に乗る際、スリにあわないように気を緩めてはいけないことに気疲れすることも多かったです。

今回、約一か月間フランスで生活し、気づいたことが二つあります。

一つ目に、自分の勝手な偏見で人を見る目を狭めてはいけない、ということです。夜中、寮のラウンジで勉強していたとき、一人の黒人男性に話しかけられました。私は本当のことを言うと、あまり良いイメージを持っていませんでした。しかしその男性は、ずっと笑顔で流暢とは言えない私のフランス語を一生懸命聞き取ろうとしてくれたり、分かりやすい表現で話してくれたりしました。そこで私は、自分の勝手なイメージはただの偏見でしかないことに気づいたのです。確かに良い人ばかりではありません。友達と買い物に出かけたときには、私たちのことを指さして笑う人、中には写真を撮る人もいました。肌や顔つきの違い、文化の違いなど、見た目だけで判断していると、その人の本当に良いところを見ようとしない、冷たく無関心な心の持ち主になってしまうと思います。このことは、偏見を持たないことが、いかに大切であるかを学ぶきっかけとなりました。

二つ目に、今の自分に満足しないことです。「現状の自分に満足したらそこで成長は止まる」、これはよく本や雑誌でも見かける言葉ですが、本当にその通りだと思います。自分では今まで生きてきた中で一番勉強していると思っていましたが、私以上に言語を学ぼうとする意欲が強い人や知識に貪欲な人を間近で見て、ここで満足してはいけないのだ、と気づかされました。特に言語を学ぶ際には、テストで100点をとることが偉いとか成績が良いとか、そのようなことはどうでもよく、いかに相手に思いを伝えることができるかが最も重要だと思います。以上二つの経験から、私の価値観や勉強に対する考え方が大きく変わりました。

この一か月間は、私にとって一生の思い出となりました。留学をサポートしていただいた学校、毎日たくさんの場面で支えてくれた友達や先輩、そして一番に家族に感謝してこの経験をこれからの学校生活に生かしていきたいです。

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