京都外国語大学・京都外国語短期大学

井の中から飛び出し
大海を知る

  • 2017年度フランス語 弁論大会3位入賞
  • フランス語学科 4年次生
  • 坂上 空 さん
  • 大阪 阪南大学高校出身
  • 2018.03.08

弁論大会を契機に生活一変

高校生の時にボランティアに興味を持つようになり、貧困にあえぐアフリカのことを知りました。アフリカは植民地時代の影響下でフランス語を公用語にしている国が多いと知り、フランス語を学んでみようと、京都外大のフランス語学科に進学。

1年次は消極的な学生生活の日々を送っていましたが、2年次、弁論大会の学生運営スタッフとして参加したとき、それまでの生活を一変させる出会いがありました。

弁論大会は、全国から予選を勝ち抜いた精鋭が集まり、緊張感に満ちていました。大勢の聴衆を前に、フランス人の審査員が厳しいまなざしで見つめる中、弁論者は壇上に立ち、フランス語で熱弁をふるいます。その真剣な姿をみて、彼らのようになりたいと憧れを抱きました。そして、その大会で優勝した本学の先輩と出会い、先輩の熱心な志に触れたとき、僕は、本気で自分を変えようと決心。

3年次は予選落ちして前年と同じく学生スタッフとして参加しました。本選へ出場した先輩が、受賞を逃して悔し涙を流す姿に、受賞を勝ち取ることは容易いことではないとあらためて覚悟。優勝に向かって努力する毎日がはじまりました。

 

3年次に特別奨学生として1か月間、4年次に交換留学生として4か月間、フランスに留学して磨きをかけました

小さな前進を地道に

4年次の2017年、学内予選を通過して念願の本選へ。テーマは日本のことわざである「井の中の蛙大海を知らず」。自分の大学生活をリンクさせて、“Comme une grenouille au fond d’un puits”(井の底の蛙のように)として、人生の転機や、自分を変えた出会いなどについて弁論。3位・在京都フランス総領事賞を受賞することが出来ました。

弁論大会は、先生と二人三脚、粘り強い練習の積み重ねが大切です。当初の原稿は、オリジナル性に欠けていると指摘され、思い切って原稿を書きなおし。ローラ・アリエス先生やナディーン・バタリア先生との練習では、普段の授業では指摘されない細かい発音の違いやイントネーションを指導されました。多くの聴衆に正確に弁論を伝える術を学び、さらに二次試験の面接対策は、何を聞かれても自然な会話を続けることができるように教わりました。

目標を持つことは、大事なことです。僕にとっては、それが弁論大会でした。目標に向かって努力を重ねた結果は、必ず役に立つと思っています。楽しい時もあれば、はかどらない時もありながら、向かう途中で新たな目標が見つかることもあります。

目に見えるもの全てをフランス語で言えるか、毎日自分を試して、わからなければ辞書を開くなど、地道に勉強。フランスの新聞を読み、よく使われている表現や単語を習得することを心掛けています

大学院で未解明のテーマ研究

3年次、僕は不規則な発声をする動詞を見つけました。教授や、フランス人の先生に尋ねてみましたが、その単語が異なる発声をする理由がわからなかったので、フランス語学ゼミに所属して音声学について勉強。卒業論文のテーマにして調べましたが、解明できず、さらに研究を続けるために大学院への進学を決めました。

大学院進学であと2年、京都外大に在籍することになったので、僕は多くの後輩に、フランス語の魅力、学ぶこと・話すことの大切さを伝えたいと考えています。その一環で有志を集い、フランス語講座を設けたり、YouTubeで学習者向けチャンネル制作を企画中です。視聴してくれる学生と親近感のあるコミュニケーションができるような番組作りを思案中です。

自分を成長させてくれた京都外大のフランス語学科のレベルをさらに上げて、後輩たちが学内、学外で活躍できるようにサポートしていきたいと思います。

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