本学卒業生、マナスル登頂へ
クラウドファンディング立ち上げ
- 写真家
- 上田 優紀 さん
- 英米語学科 2010年度卒業
旅し続けた学生時代から就職、再び旅へ
大学時代は自分が知らない世界を旅することに喜びを感じていました。
2年次生の時に留学したアメリカにはじまり、アルバイトをしてお金を稼いではアジア・ヨーロッパ・南米をひとり旅。想像もできない美しい風景と出会い、地図にものっていない小さな町で暮らす人たちと食事をし、語る旅は、僕にとって刺激的な毎日でした。
入学するまで狭いコミュニティで生きてきた自分にとって、国際色豊かな京都外大で培ったチャレンジ精神と行動力が、僕を海外へと足を向ける原動力になったことは言うまでもありません。
大学卒業後、大手旅行代理店に就職してからは忙しい毎日でした。専攻していた英語を生かし、外国人のお客様の訪日旅行を企画するインバウンドの部署で、ほとんど寝る間もなく働いていたのですが、入社3年目にふと思ったのです。
「ずっとこのままでいいのだろうか?」
好きな英語を使って海外の方に日本の魅力を紹介する仕事は、とてもやりがいのある仕事でした。しかし、「もっといろいろなことを体験し、知りたい」と思い、25歳で退職。世界一周の旅に出ることにしたのです。
その旅で持って行ったカメラが人生を変えることになるなんて、この時は夢にも思いませんでした。
世界一周が導いた、写真家という仕事
世界一周の間、カメラを持って旅することが日常となり、あることに気づきます。
それは「未知の世界との遭遇は、心を豊かにする」ということ。僕だけでなく、旅で出会った見たこともない風景や人々の暮らしを写した写真は、世界中の人々にとっても刺激的で、好奇心や想像力を満たします。
砂漠の写真をはじめて見たアイスランドの少年。
ニューヨークの摩天楼を見たインド奥地に暮らすおじいちゃん。
彼らの未知の世界に対する驚き、輝く瞳を今でも覚えています。
「写真でこの感動をたくさんの人に伝え、心を満たす仕事をしたい」
そう考えて帰国後、写真家になることを決意したのです。
想像もできない世界を届けたい
帰国後、アシスタントを経て写真について学び、現在はフリーの写真家として活動しています。数か月に渡る、パタゴニアやヒマラヤなどでのテント生活。エベレストよりも難しいといわれるアマ・ダブラム(標高6,856m)への登頂。独立してから3年間、僕は「見たこともない風景」を求めて撮影をしてきました。
人間は未知の世界に強い憧れを抱きます。
その憧れが好奇心を生み、想像力を育み、心と人生に豊かさをもたらしてくれます。これからも地球上に溢れる未知の世界を記録し、多くの人に届けていきたいです。
現在、僕自身にとっても未知となる「標高8,000mの風景」の撮影を計画しています。
2019年秋、ネパールにある標高世界8位の山・マナスル(標高8,163m)への登頂をめざし、頂までの風景を撮影してきます。そして今回の挑戦にあたってクラウドファンディングを行わせていただきます。
多くの人の心を豊かにする挑戦、よろしくお願いいたします!