誰かの「当たり前」に貢献したい。
それが、4年間で導き出した答え。
- 京セラ株式会社 勤務
- 中国語学科 2014年卒業
- 國光 貴大 さん
- 岡山県 玉野光南高校出身
経営学のゼミで、語学以外の武器を身に付ける
大学卒業後10年間の自分のキャリアを振り返ると、大学のゼミでの学びと就職活動での経験で、今があると思います。私が京都外大への入学を決めたのは、当時、中国が高度経済成長期の真っただ中にあり、グローバルに活躍したいと思ったから。そのためには外国語のスキルが必須だと考え、中国語を専攻しました。
中国語の発音の難しさに苦戦しながら学ぶ中、3年次の春に大学主催の就活セミナーに参加。そこで人材サービス会社の講演内容に大きな刺激を受け、語学力以外にも社会に対する自分の武器を身に付けたいと思うように。留学生とも交流できるグローバルな環境にいたので、自分のプライオリティを上げることへの意欲も芽生えていました。
そこで、社会と関わる活動を通してビジネスが学べる経営学のゼミを選択。京都の太秦商店街を再興するための催しを企画して運営するという一連の流れを経験しました。約60もの大学が参加した京都市の街づくり支援金のプレゼン大会で発表し、優秀賞をいただいて活動費を獲得。コラボ商品を制作したり、仮装パレードの企画・実行をしたりなど、試行錯誤しながらビジネスを疑似体験し、社会の仕組みや経営の厳しさを学びました。
内定をすべて辞退して、医療系を志望
そうした実践的なゼミ活動と並行して、もちろん就職活動にも意欲的に取り組んでいました。人材サービス会社のインターンシップに参加し、3年次の冬ごろには数社から内定をいただいていました。
人を支援するサービス業界で活躍できるよう、内定先からは自己啓発のアドバイスをたくさんいただき、社会との関わり方、働き方、自分自身のあり方を追求していく中、次第に何も社会経験がない自分が人材サービスという無形商材を扱うことに恐れを感じるようになったんです。
ちょうどそのタイミングで「平穏に暮らせているのは当たり前のことではない」という意味が込められた手紙を母からもらったことをきっかけに、自分の将来を問い直し、誰かを助けるような仕事をしようと決意。内定をすべて辞退して、医療系を目指して就職活動を再開しました。そこで、身体機能を取り戻すための人工関節を手掛けている京セラに魅力を感じて挑み、採用していただきました。
誰かの「当たり前」の日常を支えたい
入社当初は、旧・京セラメディカル株式会社の社員として歯科分野の製品の営業に従事していました。医師にインプラント治療に必要な器具機材の販売を行い、手術の立ち合いやセミナーの企画運営のほか、部下の育成や採算管理まで行っていました。
2024年の春に辞令を受け、現在は本社のメディカル事業部 事業企画部で、人工関節などの企画や部材などの仕入れ検討を担当。商談だけでなく、社内の技術開発、薬事、製造、法務、経管、物流、マーケティングなど、あらゆる部署と連携して製品を開発・供給するために調整を行っています。
また、現在は海外企業と関わる機会が増えました。実は先ほども台湾の方と打ち合わせをしていたのですが、医療分野のビジネス会話なので外国語ではやりとりが難しいものの、打ち合わせ前に中国語でちょっとした日常会話をすることで信頼関係を築きやすくなっています。
今は貿易に関して知識が増えていくことに面白さを感じ、もともと目指していたグローバルな活躍に近づいているような気がします。今後も弊社の製品を通して、不便を感じて暮らしている人が元の「当たり前」の生活を取り戻すことに貢献していきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです