日本とネパールの
絆を深めたい
- 国際貢献学部グローバルスタディーズ学科4年次生
- 岡本 万歩 さん
- 兵庫県 武庫之荘総合高校出身
きっかけは現地でのフィールドワーク
1年次の時にフィールドワークでネパールを訪問し、貧困や犯罪など、驚くほど厳しい都市部の状況に戸惑いを感じました。一方で、農村では人のぬくもり、優しさに出会い、見聞したことや、知り合った人たちのことが忘れられず、ネパールとの絆を深めたいという思いが日に日に増していきました。その結果、ネパールを支援する学生団体「ネパリンク」に参加することを決めました。
以前は、現地の日本語学校や女子孤児院を訪問し、書道や浴衣の着付け体験の手伝いなどをしました。さらに、現地の人々が手づくりした可愛い雑貨を日本で販売する企画も発案。ネパールの紹介だけではなく、ネパールのグッズを販売することで、収益を現地に還元したいと考えています。
これまで私たちにはネパールの雑貨を作る工房とのつながりはありませんでした。そこで、私はフェアトレードを推進している工場と英語で交渉を担当することに。工場を検索し、初めて英語でメールを送った時はとても不安でしたが、記事選びからデザインを決めるところまで、無事にやりとりを進めることができました。完成した小物は外大祭や外部のフリーマーケットで販売。ただモノを売るだけではなく、ネパールの過酷な現実を伝え、ものづくりや自然環境など魅力的なところを発信しました。自由に移動できない現在は、日本語学校の授業をオンラインで行ったり、現地の雑貨を買い付けてオンラインショップで販売をしたりしようと思っています。
障がい者の働く環境を守りたい
私は現在、「海外における障がい者福祉」について学んでいます。ネパールでは、障がい者が働いているフェルト工場も見学し、インフラが整備されていない国では、車椅子や目の見えない人は大変だろうなと思っていたのですが、フェルト工場で働く方々はとても楽しそうでした。そのため、毎朝つらそうな顔で電車に乗っている日本のサラリーマンとは随分違う印象を持ちました。そのような経験も踏まえ、この人たちの働いている環境を守るにはどうしたらいいかを考え、サポートしていくことを決めました。卒業後は大学院に進学し、インクルーシブ教育などがテーマの研究室で、ネパールの障がい児教育について学ぶ予定です。
そして、将来は大学で得たコミュニケーション能力を生かし、国際的な福祉活動をする組織で働きたいです。