京都外国語大学・京都外国語短期大学

日本語が話せる
海兵隊員になりたい

  • 留学生別科生(2019年9月~2020年3月)
  • カルダーウッド・マット さん
  • イギリス出身
  • 2020.10.01

美しさに惹かれ、京都へ

私はロンドンの南にあるオックステッドという小さな町から来ました。オックステッドは、1086年に最初に英語のレコードが誕生したことで有名な町です。人口は約1万1千人。電車で30分ぐらいのロンドンへ通勤する人が多く住む町で、あまり特徴はありませんが、たくさんの古い建物や教会、大きくて近代的なスーパーマーケット、プールやジムもあります。

英国で生まれた私は、1998年から2002年までは東京で育ちました。でも、幼かったので日本語はほとんど覚えていません。高校生のとき、東京の高校へ短期留学をしたこともありましたが、今回、留学先に京都外大を選んだのは、京都の歴史ある建物や街並みがきれいだと思ったからです。


ホームタウン・オックステッドは木造やレンガ作りの住宅が並ぶ閑静な住宅街

京都マラソンにチャレンジし、募金を集める

2020年2月16日、私は京都マラソンに参加しました。実は、私には心臓の難病を抱えた従弟がいます。彼はまだ14歳、弟のような存在です。そこで、京都マラソンに参加して、“JustGiving”で募金を集めようと思いつきました。“JustGiving”は、何かに挑戦する人に寄付をオンラインで送れるクラウドファンディングです。イギリスの友だちにそのプランを伝え、さらにその友だちを手伝ってもらえるように、ほかの仲間にもお願いしました。それで、マラソン前には300ポンド(約42,000円)を集めることできました。

そして当日。京都マラソンは、京都市内のコースを走ります。景色は素晴らしいのですが、坂道が続いた後の30km付近で、私の脚は悲鳴を上げていました。走るエネルギーはほとんど残っておらず、ふくらはぎの筋肉はますます痛くなってきます。あと10km以上も走るのはとても苦しいと思いましたが、これは“JustGiving”のための挑戦です。途中で棄権するわけにはいきません。

沿道には友人もいて、写真や動画を撮ってくれながら「マットさん、頑張れー!」と声援を送ってくれました。その声に励まされて、なんとかゴール!写真や動画を投稿すると、多くの人々から募金が集まり、759.95ポンド(約106,000円)に。その後も順調に集まっていて、目標額の1000ポンド(約14万円)までは、もうすぐです。
※1ポンド=140円で計算。

日本語を話せるようになりたい理由

私の両親は、震災で親を失ったケニアの子どもたちのためにボランティア活動を続けています。そんな姿を見て、「人のために役立ちたい」と思う気持ちは、私の中にはごく自然に育まれていました。

母国では、軍人だった祖父の影響で陸軍士官学校へ進学。士官候補生として訓練に励む毎日は楽しく、充実していました。そんな中で、京都外大に留学しようと思ったのは、日本の自衛隊とイギリス軍が一緒に訓練することがあり、今、日本語を話せる人材が必要とされているからです。

日本語が上達する最良の方法は、人と話すこと。間違った言い方を覚えてしまわないように、親しい日本人には私が間違ったときには訂正してくれるようにと、よく頼んでいます。将来は海兵隊員になるのが夢。そこで、日本人とイギリス人のコミュニケーションを円滑にする役目を果たしたいと思っています。

PAGE TOP
What's KUFS