好きという気持ちさえあれば
「言葉」を通して世界を広げられる
- 外国語学部 ドイツ語学科 2年次生
- 古川 采 さん
- 青森県 青森南高校 出身
美しい街並みの先にあった、夢のはじまり
昔から外国語を学ぶことが好きで、高校では英語とロシア語を学びました。語学を生かせる仕事に就くことを目標に、大学では未知の言語に挑戦しようと考えていたとき、たまたまテレビの特集で目に入ったのがドイツのブレーメンという街。メルヘンの世界から飛び出してきたような美しい街並みに感動し、そこからドイツについて調べるようになりました。国や文化を知っていくうちに、先進的な環境対策やオンオフを明確に分ける働き方など、社会的な魅力も次々と発見。「ドイツ語を学び、いつか現地へ行きたい」という想いは日に日に強まり、京都外国語大学 外国語学部 ドイツ語学科への進学を決意しました。
大学で学ぶようになって驚かされたのが、ドイツの人々の「白黒はっきり意見を伝える」という国民性やその勇気でした。日本には「はっきり言わない」という配慮の文化がありますが、ドイツは「Ja(Yes)」か「Nein(No)」かの意思表示が明確で、答えを曖昧にすることがありません。そうしたドイツ語と触れ合うことで、「No」と言える大切さを実感しました。例えば「Yes」と何でも引き受けた結果、キャパオーバーになるとその「Yes」は信用されなくなりますよね。自分の本当の気持ちを伝える勇気が、信頼を築く基盤になるという考え方に気付かされました。
外国語を学ぶことが、自分を深く知るきっかけに
こうした文化の違いは、日々の授業でも感じています。例えばドイツ語のクラスでは、「あなたはどう思う?」と常に意見を求められ、その理由を深く問われます。これまでは自分の考えを伝えることが苦手で、周囲に賛同したり曖昧な返答をしたりすることも多かったのですが、こうした環境のおかげで日常的に自分の考えを言語化する習慣がつきました。自分が何を考え、どう感じ、なぜそう思うのか。それを深掘りして伝えていくプロセスは、自分をよく知ることにもつながります。「外国語を学ぶと世界や価値観が変わる」とよく言われますが、私にとってはそれ以上に自分自身と対峙するきっかけでもあったと思います。
このような「自分を深める学び」を支えてくれるのが、京都外大の学習環境です。知識も経験も豊富な先生方が、熱量を持って向き合ってくださいます。授業でドイツの日常に根ざした品々を用意してくださったり、音楽や動画を交えたユーモアのあるアクティビティを設けてくださったりして、現地の暮らしを身近に感じながら楽しく学んでいます。そして先日ついに、ドイツへの留学が決まりました。私にとってこれが初めての海外で、パスポートも取得したばかり。3年次の秋から南ドイツのバイロイト大学で学ぶ予定で、今から本当に楽しみにしています。
どんな人でも、言語を通して世界に近づけることを証明したい
言語学修には、学んだ語彙やフレーズを組み合わせて意味を解き明かしていく「パズル」のような楽しさがあります。入学以降、興味の赴くままにいろいろな言葉を学び、2年次の春学期には英語・ドイツ語をはじめとする9ヵ国語の授業を履修しました。言葉の裏側にある文化が見えてくるのも面白いです。たとえば「賄賂」という言葉を、日本語では「袖の下」と言いますが、英語では「テーブルの下(under the table)」と言います。これは、着物文化の日本とテーブル文化の欧米という文化の違いが反映されたものです。このような新しい発見をするたびに、外国語を学ぶのって楽しいなと感じます。
海外や外国語は、自分には遠い存在だと思ってしまう人もいると思います。けれど1歩を踏み出せば、そこには自分を変えてくれる出会いがあるかもしれません。これまで海外経験のなかった私ですが「言語が好き、もっと深めたい」という想いで夢中になり、ここまでやってきました。そんな私だからこそ、「好き」という気持ちさえあれば、誰だって「言葉」を通じて世界に近づき、広げていけることを今後、証明したいと思っています。
※掲載内容は取材当時のものです



