京都外国語大学・京都外国語短期大学

メタ認知を知って、
人生を豊かに

  • 専門分野 教育学、教育心理学、認知心理学
  • ブラジルポルトガル語学科
  • モイゼス・カルヴァーリョ 准教授
  • ブラジル出身
  • 2018.09.10

ブラジルの裏側、日本へ

私が生まれ育ったブラジル・パラ州は、日系のコミュニティが盛んで、幼少期から日本文化を身近に感じていました。日本に来るまでは教育学を専攻し、効果的な勉強の仕方や教育方法について学んでいました。

英語、フランス語、スペイン語を学びながら、知らない国で知らない文化に出会うことにとても憧れていました。そんな中、ブラジルの裏側日本に行ったら、世界が開けてきっと楽しいのではないかと考えるようになりました。ブラジルで6か月間、ほぼ独学で日本語を学んだ後、文部省(現在の文科省)の奨学金で広島大学大学院へ入学。広島大学では心理学を学ぶ傍ら、相撲部に入部し、部員ゼロの相撲部を救うため、新入部員獲得に東奔西走したこともあります。

私がメタ認知に出会ったのは、日本に留学してからです。あるときふと、一生懸命勉強しているのに、自分の日本語の上達が止まっているように感じました。そして、周りを見渡すとすぐに答えは見つかりました。「なんだ、留学生ばかりと話しているじゃないか」。夢中になっていると周りが見えなくなる時があります。そこで私は、《もう一人の自分》に尋ねてみたわけです。効率良く学ぶために一体何が必要なのか、そう問いかけたとき、メタ認知を活性化することが有効だと知ったのです。

潜在能力を引出し、自分を成長させる

メタ認知とは、頭の中に《もう一人の自分》を作って、批判的に《自分》に話しかけること。つまり、自分のことを《客観的》に見て、コントロールする能力のことです。そう、まるでドローンで上から自分を見ているようにね。

あなたを成長させるため、メタ認知はあなたに話しかけてくれます。どんどんやり取りを増やしてみてください。そうすることによって、あなたは質の良い刺激を受け、新しい自分を見つけることができるでしょう。

例えば、テスト勉強をするとき。自分がどれぐらい目標を達成できているか、自信はどの程度あるかを常に問うようにしましょう。もし自信がないのであれば、どこの箇所に自信がないのか。メタ認知を活性化すると、テスト勉強をする際に自分の自信の程度を正確に判断できるので、その箇所を重点的に学ぶことができます。また、統計学の授業があるとして、「自分は数学が苦手だからできない」と最初から決めつけてしまうことがあります。そのようなとき、メタ認知は「やってもいないうちから決めつけてしまうの?」とあなたに尋ねてくるでしょう。メタ認知によって、自分の《限界》を知ることができるし、その限界を乗り越える方法を模索することも可能になります。

自分で自分にツッコミをいれてみる。「それってホントに?」と。

トレーニングで鍛える

頭の中は、漠然とした情報が多いのです。“自分の頭の中にある知識を整理すること”でメタ認知を鍛えることができます。とりわけ、“教えること”は、効果的です。人に伝えることで、自分が本当に理解しているか、確かめることになります。では、ひとりでトレーニングするときは、どうしたらよいか。それは、“文章化すること”です。書けないときは、頭の中が整理されていないことを意味します。

漠然とした情報を、自分で《知識》に変える。どのように知識に変えるかというと、《関連付け》をすることです。なるべく多くのことに関連付けをすることによって、情報は知識へと変わり、大きな《価値》になります。たくさんの選択肢の中から《どう生きていくか》は自分で決めなければいけない。正確でより良い判断ができるようになるためには、メタ認知は絶対に必要です。メタ認知を磨いて、自分のことをもっと知りましょう。それが、幸せで豊かな人生を送るコツだと思います。

ブラジルの格闘技、カポエイラ。

メタ認知を磨きましょう。より良い学習者になるために。

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