京都外国語大学・京都外国語短期大学

水ナス愛が、原動力
農業体験から地域の輪

  • 国際貢献学部グローバル観光学科 2年次生
  • 竹中 聡馬 さん
  • 大阪府 佐野高校出身
  • 2019.07.04

故郷のにぎわいを取り戻したい

泉佐野市が取り組む起業家支援のクラウドファンディングに応募して目標額を達成。今年2月に株式会社BiBiを設立し、19歳で起業しました。

事業内容は、自然の中で農業体験ができるシェア農園とグランピング施設の運営。農業と観光の出会いをコンセプトに、人と人、まちと人をつなぐ場を提供します。題して「繋(つなぐ)グランピング」です。

繋グランピングを思いついたのは、生まれ育った泉州地域を盛り上げたかったから。水ナスや玉ネギなど泉州産の野菜はおいしくて、農業は泉佐野が持つ魅力の一つだと感じています。

でも、実際には農業人口は減るばかりで、このままでは廃れてしまうかもしれない。

この現状をなんとかしたくて、農家の人たちにノウハウを教わりながら、土との触れ合いを体験できる場を考えたんです。

作業中。PC画面には、「水ナス愛し隊」の企画書が

熱意を広げたSNS

僕のスタンスは、「思い立ったら行動あるのみ」。SNSでも地元農家の方との出会いがあり、2日後に会いに行きました。

ちょうど対面した日に関西空港でイベントがあり、そこで水ナスの出展を予定していたんです。こんなチャンスはないと、「一緒に販売してください」と頭を下げたら、了承してくださって。直接熱意を訴えることができて本当によかったです。

行動の原点にあるのは、「世界一の水ナス好き」という思いです。

子どものころから祖父の作る水ナスを食べて育ってきました。おいしい水ナスが名産品と知って、高校時代には友人たちと「水ナス愛し隊」を結成。1年かけて栽培方法を学び、一株一株に名前をつけるくらい愛着を持って育てました。だからこそ、協力してくださる農家の人たちに負けないくらい努力をしたいという気持ちが生まれてきます。

水ナスの苗

人とまちをつなぐ場の提供

補助金申請などの実務も含めて、やるべきことは山積みです。

生産者の方や行政にも協力していただき、農家の現状を学んだり、企画内容をブラッシュアップしたり。一つ一つ教わりながら計画を進めています。

グランピング施設は仲間との手作りで、今年度オープン予定です。空間デザインに興味を持つ友人に協力してもらい、ファンタジックで楽しい内装にしたいなと。施設での体験が農業への関心に結び付けば、泉州地域の農業を守ることにも貢献できますから、こんなうれしいことはありません。

僕は事業活動を通して、「自分の意思で行動できる社会」をつくりたいと考えています。

日本は遠慮する文化だけれど、「これが好きだから、こういう生き方をしたい」って、堂々と言えるような社会。それが、僕にとっていちばんいい生き方だと思います。

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