京都外国語大学・京都外国語短期大学

高校の英語教師になって
隠れた才能を開花させたい。

  • 外国語学部 英米語学科 4年次生
  • 笹岡 知哉 さん
  • 滋賀県 守山北高校出身
  • 2025.09.11

TOEIC 300点台だった高校生が、外大を目指した理由。

 京都外国語短期大学に入学し、その後、3年次生から大学へと編入学しました。高校生の頃の私は、偏差値も意識も低い、怠惰な生徒でした。来る日も来る日もゲームに明け暮れる毎日で勉強は二の次。将来の夢もなく、ただ楽な方へと流されていました。京都外国語短期大学への進学を選んだのも、高校の先生から「京都外国語短期大学に入れば、大学編入の道もあるから」と勧められたのがきっかけ。また4年制大学への編入学の道がある進路を選んだ理由も、特段やりたいことや志があったからというわけではなく、就職を先伸ばしにできる、というのがその主な理由でした。
 ではなぜそんな私が一念発起、これだけ英語にのめりこみ、継続して勉強に打ち込むことができたのか。そしていまや多くの外大生が、私に英語学習について相談しに来るまでになったのか。その最大の理由は、友人との切磋琢磨にありました。
 学力がほぼ同じくらいの友人でもありライバルでもある仲間がいて、その仲間4人でずっと頑張ってきました。入学当時は英検3級の試験も落ちるレベルの英語力でしたが、スタートの点数が低かったので、文法を基礎からきっちり勉強して理解できるようになると、自分でもびっくりするくらい点数がグングン伸びたんです。わずか3カ月でTOEICは300点台から700点台にまで上がりました。すべてのきっかけはそこからでした。

短大での仲間との切磋琢磨から、勉強が生活の一部に。

 結果が出ると、もっと上に行きたいという気持ちが芽生えるもの。短大入学後、仲間との勉強の日々は続きましたが、1年次生の秋に一つの壁にぶつかります。3年次からの大学編入のためには、TOEICの点数がまだまだ足りないという現実を突きつけられたのでした。さすがの私もお尻に火がついて、そこからさらにスイッチを入れ直しました。
 翌日からさらにギアを上げ、英語の勉強に取り組み始めました。仲の良かった友人と一緒に朝早くから夜遅くまで、英語漬けの生活をスタートさせていきます。毎日ちょっとでも空いた時間があれば、英検、IELTS、TOEICなど、とにかく英語学習に関する参考書や問題集を開いていました。ある時点からは勝手に体が動いて、気付けば参考書を眺めているという感じになっていました。
 そしてやはり、なんといっても京都外国語大学にある自律的な英語学習をサポートしてくれる「外国語自律学習支援室NINJA」にも毎日通い、ネイティブとの英会話をはじめさまざまなセッションを通じて、実践的なスキルも磨けたことが大きかったです。そのあたりからなんとなく私の中で、英語学習が完全に生活のルーティンになっていました。

大学編入を経て、英語力以上に成長した人間力。

 猛勉強の甲斐もあり、3年次生から京都外国語大学へ無事に編入学することができました。当時の英語の学力は英検1級、TOEICのスコアは900点近くまで伸びていました。そこにもNINJAが大きな役割を果たしてくれています。NINJAで仲間と一緒に集中して英語の勉強をしていることを聞きつけた周囲から英語が好きな人が自然と集まり、その結果、キャンパスだけでなく放課後のプライベートな時間でも、英語でコミュニケーションをとる時間がどんどん増えていったのです。NINJAに通う習慣があったからこそ、いつしかネイティブや共に切磋琢磨する友人たちと英語で話すことが自分のモチベーションになっていることに気付くことができました。
 NINJAで過ごす時間が長くなればなるほど、飛躍的に英語のスキルがアップしました。しかし私自身が最も成長したと感じているのは、実は英語以外の部分なんです。休日や空いた時間があっても好きだったゲームは全くしなくなり、代わりに趣味と勉強を兼ねて小説を読んだり映画を観たりして過ごすようになっていました。シェークスピアを原文で読んだり、映画を字幕なしで観たりもしています。また、個人的に嫌なことがあった時や壁にぶつかった時も、いったん立ち止まってじっくり向き合い、自ら考えて解決しようとポジティブに働きかけることができるようになりました。
 もちろん、きっかけはたしかに英語学習に励んだことではあると思います。しかし、4年間にわたって英語を一生懸命に取り組んだこと、それもNINJAという実践の場があったことで、計画性のない怠惰な生き方を改め、引っ込み思案だった性格から積極的に周囲の人とコミットするようになり、ものの見方や考え方までが180度変わったと思います。これまで苦手だった数学など他の科目の学習にも取り組むようになりました。そして、自分にもできたのだから、きっと誰もが小さなキッカケさえ見つけられれば自分を変えることができるだろうと思い立ち、そうした自らの体験を伝えたいと考えるようになっていきました。

大学で見つけた、英語教師という将来の夢。

 NINJAで先生に熱心に指導いただいた経験やネイティブと会話する楽しさを知ったこと、さらにはチューターを経験したこともあって、卒業論文では英語学習をはじめとしたモチベーションの維持についてまとめ、卒業後は大学院へ進むことを選びました。将来は高校の英語教師になりたいと考えています。かつて高校生だった頃の自分は、まさか大学院に進み、高校の英語教師を志すことになるなんて全く想像もしていませんでした。例の仲良し4人組のうち2人は、誰もがその名を知るような超優良企業から内定をもらっています。でも私自身は民間企業への就職という選択肢は初めからありませんでした。それよりも実体験を基に、環境と動機づけ次第で自分を変えることができることを次世代に伝えたい。そういう思いがとても強かったからです。そして何より、かつての私のように自分の能力を発揮できずに埋もれている高校生をサポートし、才能を開花させてあげたいと考えるようになっていきました。
 どんな人が京都外国語大学に向いているか?と問われれば、それはもちろん語学が好きな人だと思います。少なくとも私が知る限り、日本の大学でNINJAのような施設がある大学は他にありません。この施設の存在だけでも、語学に取り組みたい人にとって入学する価値が十分にあると思います。
 でも私は逆に、夢がない人、将来の道がまだ明確に決まっておらず迷っている人にこそ、京都外国語大学に来てほしいと思っています。なぜなら語学は結果が出やすいし、成長度が英検やTOEICなど数値で分かりやすい分野だからです。
 また留学生も多く多様な価値観に触れられるので、語学を通して自分の道を見つけやすいと考えています。私のように教師を目指すこともできますし、私の友人はなんとなくフランス語を学びたいとこの大学に来て、最終的にはフランスで働くという夢を見つけました。語学を手掛かりに世界へ飛び出していくきっかけになるかもしれない。そういう意味では、なんとなく経済学部や法学部に入るより、よっぽど未来の選択肢が広い大学だと思います。ぜひ私はそういう、まだ自分の未来を見つけられていない人に京都外国語大学に来て、そしてNINJAに通うことで夢を見つけようと呼びかけたいです。

※掲載内容は取材当時のものです

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