誰かのために動く、
その一歩を大切に。
- 株式会社フトコロ 勤務
- 外国語学部 フランス語学科 2017年度卒業
- 大石 あかり さん
- 静岡県 浜松市立高校出身
その人の1日を変えるために自分ができること
私は、大阪・関西万博の会場で、株式会社バンダイナムコホールディングスが出展する「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」の運営に携わる株式会社フトコロに所属し、運営業務のディレクターを務めました。アテンダントの管理や来場者対応、演出の動作確認など、主に現場の運営業務全般を担当しましたが、最も印象に残っているのは、本パビリオンのために香港から来られたというお客様との出会いです。本パビリオンは非常に人気があり、予約が取りづらい状況でした。私はお客様の立場で何度も挑戦してみて、朝に来られた方には時間の許す限り予約のコツを伝えていました。ある日、開場前から待っていたその男性がスマートフォンのエラーで途方に暮れていたため「諦めずに何度も試してください」と声をかけ、応援しながら画面操作を見守っていたところ、無事に予約が取れました。その男性は涙ながらに何度もお礼を述べ、後ほどお礼にとアイスコーヒーを差し入れてくださいました。お客様の喜ぶ顔に触れられる瞬間や、一期一会の出会いが、私にとって何よりのやりがいです。

©創通・サンライズ/©SOTSU・SUNRISE
学びと出会いが紡いだ今
大学時代には、カナダでのピースキャンプ、フランス・ブルゴーニュ大学での夏季語学研修、弁論大会の副賞で得た同大学での冬季語学研修、そしてベルギーへの派遣留学など、フランス語圏での留学経験を豊富に積むことができました。京都外大ならではの多様な選択肢が、私のフランス語習得への意欲を高めてくれました。また、部活動・サークル・委員会合わせて計5つの団体に所属し、中でも京都の社寺で外国人観光客に英語で観光案内をするフリーガイドクラブ(F.G.C.)では、さまざまな国の方との心に残る出会いがありました。ガイドを通して親しくなった何人かの方とは、現在も交流が続いています。あの頃の未知の世界へ飛び込む勇気と情熱、そして興味が、今の仕事につながっていると感じます。将来的には教える仕事にも就きたいと考えており、言語を通して得た出会いや経験を、次の世代へと伝えていきたいです。

少しの勇気と努力で広がる世界
京都外大の一番の魅力は、個性や興味のさまざまな学生が集まっていることだと思います。校舎がコンパクトな分、授業は少人数制で先生との距離が近く、選択する授業やクラブ活動によっては、他学科の先生や学生との交流機会も多くあり、自分の視野を広げるのに最適な環境です。また、自身の専門言語のみならず、やる気さえあれば他の大学では学べないようなマイナーな言語にも挑戦できます。私は大学時代に第5言語まで履修し、第4言語のイタリア語が前職の出張で役に立った経験もあります。
人生で一番自由なのは、大学生でいられる瞬間だと思います。何に時間を使うのか、自分は何を大切にしているのか。どんな「大学生」になるかは皆さんの選択次第です。中にはすでに未来への不安や悩みがある人もいるかもしれませんが、この先の長い人生、より難解で、より複雑な悩みに直面することもあると思います。そんな時、大学時代の経験は必ず皆さんの助けになるはずです。興味はあるけれど一歩踏み出せていないことほど、今こそ挑戦してみてください。必要なのは少しの勇気と努力かもしれません。




