京都外国語大学・京都外国語短期大学

16人で描き出す氷上の華

  • シンクロナイズドスケーティング選手
  • ドイツ語学科 2年次生
  • 安藤 優里香 さん
  • 滋賀 近江兄弟社高校出身
  • 2018.07.30

つないだ手と手が、仲間の気持ちを一つに

私は中学校2年生から、シンクロナイズドスケーティングを習っています。皆さん、ご存知ですか?フィギュアスケートの一つで、16人が1つのチームになって美しい陣形変化を見せる競技です。

私がスケートを始めたのは小学校3年生のとき。母と「親子スケート教室」に通ったのがきっかけでした。TVでよく目にするフィギュアスケートは、シングルと呼ばれています。シングルは一人でリンクに立つので孤独ですが、シンクロなら16人。仲間と手と手をつないでいるとき、感じることがたくさんあります。

みんなの気持ちを一つに、フィニッシュへ(真ん中が安藤さん)

誰か一人が緊張していると、その緊張がみんなに伝わります。逆に、一人が楽しいと感じると、全員に楽しい気持ちが伝わって、不思議ですね。シンクロでは、シングルと違って「笑って!笑顔、笑顔!」「ワン、ツー、スリー、はいっ!」と、選手たちが競技中に声を掛け合っているので、はじめて観ると驚くかもしれませんね。選手たちは演技中に盛んに声を掛け合って、気持ちを高めているんです。シンクロだからこそ出来る技があって、とても楽しいです。

学業との両立、そして、世界の舞台へ

母の勧めで高校2年のとき、ドイツ・ハンブルクに留学。ドイツでもスケートの練習を続けていました。京都外大のドイツ語学科に入学して、1年次にゲーテ・インスティテュートB1(ドイツ語検定では2級相当)に合格しました。これからもドイツ語の勉強を頑張りたいです。

学業とスケートの両立はハードです。冬の間、授業が終わると西京極のスケート場で夜遅くまで練習します。日本はリンクの数が少ないので、練習場の確保も大変です。京都のホームリンクがオフシーズンに入ると、金沢、福井、新潟、長野などへ練習に通います。往復に8時間かけて、現地での練習時間は90分ということもありますが、わずかな時間でも滑ることができるのがありがたいと思って、毎回リンクに向かっています。

中学3年生のとき、全日本シンクロナイズドスケーティング ジュニアの部で優勝。高校3年生、大学1年次生で同大会で優勝

夏の間は、モチベーションを保つことを大切にしています。チームの仲間と集まって、次の大会の演目や衣裳を決めたり、アスリートに必要な栄養についての勉強もします。競技のビデオを見て研究し、体幹を鍛えるトレーニングにも励んでいます。

シンクロナイズドスケーティングは、日本ではまだマイナー・スポーツですが、アメリカやヨーロッパを中心に世界には多くのチームがあって、冬季オリンピックの種目入りも期待されています。思った成果が出せず苦しいときもありますが、自分の目標を達成するまで続けようと決めました。全国大会、そして国際大会の舞台に立つという夢があります。

心を通わせ、助け合いながら演技を作り上げる。魅力あふれるこの競技をたくさんの人に知ってもらいたいと思います。

 

 

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