無意識に使っている日本語を
深く理解し教えるために
- 外国語学部 日本語学科 3年次生
- 廣田 菜摘 さん
- 大阪府 南高校(現:桜和高校) 出身
「日本語のあたりまえ」を外国語話者に解説する
私たち日本語話者は無意識のうちに、日本語の微妙に異なる表現を細かく使い分けています。例えば、「私が」と「私は」は一文字違うだけで意味が変わってきますが、その違いを日本語話者は意識せず使うことができています。意識していないと、「なぜ“が”を使うのか、なぜ“は”を使うのか」を言葉で説明することは難しいものです。
私は日本語学科に所属し、外国人に日本語を教える方法を学んでいます。授業の一環として、インターンシップで日本に訪れているフランス語話者の受講生たちに日本語の授業を実施しており、易しい日本語やイラストを用いて説明しています。私たちが日本語に関して「なんとなく分かっていること」を日本語でちゃんと言語化して説明する必要があり、これがなかなか大変です。感情を表す語彙など目に見えないものを説明するときは、どうしても英語で説明する方が分かりやすいのですが、そこで英語を用いるのを最小限に抑えていくことが今の課題です。教える側が理解していることと、教えられる側が理解していることのギャップを埋めていくことの難しさを実感しています。
受講生はとても勉強熱心で、お互いに影響を与え合い、教え合いながら学んでいるのを見るとやりがいを感じます。受講生は私と同世代。一緒に食事に行ったり京都観光をしたり、楽しい時間を過ごしながら国際交流ができています。
実践を経験して「教える力」を
私が日本語教育に関心を持ったのは、高校1年生の進路指導の授業で、京都外国語大学のホームページを見たことがきっかけです。そこで「日本語教員」の仕事を知りました。オープンキャンパスにも参加し、日本語学科のミニ講義を受講。ますます日本語教員になりたいという思いが強くなりました。日本語学や日本語教育を専門的に学べる大学は珍しいこと、学内で国際交流ができること、また神社仏閣などが多い京都で日本の文化を学ぶことができることなどを総合的に考え、京都外大で学ぶしかないと確信しました。
今年の夏休みには1週間、訪日中の東南アジアの人々が通う日本語学校のインターンシップに参加しました。日本語教育の授業を見学しながら、先生のアシスタントも担当。授業の進め方や、初級者・中級者など習熟度に応じた教え方や関わり方の違いなど、とても実践的なことを学べた貴重な機会でした。
また、外国人にオンラインで日本語を教えるアルバイトも行っています。これまで学内の実習でしか日本語を教えたことがなかったのですが、定期的かつ継続的にマンツーマンで日本語を教えることで、自分の説明力や文法に対する分析力が向上しているのを感じます。
知れば知るほど面白い「日本語」を世界に
2024年4月から日本語教員は「登録日本語教員」という国家資格になりました。この国家資格の取得を目標に、その第一歩として公益財団法人日本国際教育支援協会の日本語教育能力検定試験を受験しました。合格者が約3割の難しい試験ですが、毎日の勉強を欠かさずに継続したことで合格することができました。
日本語は学べば学ぶほど面白い言語。また、フランス語話者に日本語を教える授業を通じて、私自身も母語への理解を深められました。日本語を教える者と学ぶ者の立場で、言語を介した国際交流ができるのは本当に素晴らしいと思います。これまでの経験から、日本や日本語に興味を持ってくれている人が世界中にいることを知ることができました。世界の人々に日本語を、そして日本の文化をもっと知ってもらうために、これから私自身も勉強を続けていきたいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです



