京都外国語大学・京都外国語短期大学

一人ひとりの大切なふるさとを
より良くしていきたい

  • 国際貢献学部 グローバル観光学科 4年次生
  • 清水 蒼 さん
  • 和歌山県 星林高校 出身
  • 2026.07.06

地元・和歌山への思いを胸に京都へ

「和歌山の力になりたい」。大学選びでも、就職活動でも、いつも私の中心にあった思いです。和歌山県は時間がゆっくりと流れていて、地元の駅に着くと潮の匂いから実家に帰ってきた実感がわきます。海や山などの大自然が身近で、有田みかんなどの特産品や世界遺産を有する魅力的な場所です。ですが中学生だった私は、交換留学のホームステイで、ホストファミリーのみんなにその魅力をうまく伝えられませんでした。自分のふるさとのことなのに、言葉にして説明できない。その悔しさがずっと心に残り、いつしか「和歌山の魅力を海外に発信する」ことが私の目標になりました。
そうした背景もあり、高校では全国高等学校総合文化祭の実行委員会として国際交流部会に所属しました。そして高校3年生のとき、この総合文化祭が和歌山県で開催されることになったんです。再び巡ってきた、和歌山のことを海外に伝えられるチャンス。新型コロナウイルスの影響で対面での交流はかないませんでしたが、オンラインツールをつないで和歌山城を海外の方に見てもらったり、アルバムをプレゼントしたりすることができました。
大学選びも、もちろん“和歌山をより良くするための学び”を軸に考えました。志望校は高校1年生のときからずっと、グローバル観光学科がある京都外国語大学。その理由は、京都と和歌山の観光資源の共通点にありました。和歌山は歴史や文化、自然など、京都と似た観光資源を持っており、日本に興味を持っている外国の方にとって魅力的なものだと思います。だからこそ、京都で観光を学ぶことで、和歌山の魅力を発信するための学びを得られるのではないかと考えました。入学試験の志望理由書にも「京都を超える観光地にします。学びをすべて持ち帰って和歌山を良くしていきます」と堂々と書いた記憶があります。

リアルな観光から見えてきた、私のやりたいこと

さまざまな側面から観光を学ぶ中で、「観光まちづくり」に興味を持つようになりました。観光を地域づくりにどう生かしていくのか、地域の文化や経済とどのように関わっていくのか。学びが深まるにつれて、観光の良い面だけでなく、その難しさも実感していきました。観光客が増えることで地域に活気が生まれて、その地域を好きな人が増えるというのはとても良いことです。でもその一方で、観光客が見やすいように祭りの巡行ルートや神輿の形を変えるなど、地域の文化が影響を受けることもあると知りました。
また、授業の一貫で京都の神社を巡ったとき、観光との向き合い方は場所によって違うことが分かりました。同じ京都といっても、多言語の案内を整えて観光客を受け入れている神社もあれば、「地元の人やこの神様を大事に思ってくれる人に来てほしい」という考えを大切にしている神社もあります。地域目線で見る観光のあり方から、自分のやりたいことを改めて考えさせられました。

地域の日常を支える仕事へ

観光を学んだ先にたどり着いたのが、「誰かにとってのふるさとの日常をより良くする」という新たな目標です。訪れる人にとって、観光は非日常の体験。でも、そこに暮らしている人にとっては、毎日の生活の延長線上にあります。私は非日常をつくることよりも、その日常を支える仕事に貢献したいと思うようになりました。
卒業後は、ふるさと納税に関わるコンサルティング会社で働きます。入社後は、事業者の方に返礼品の提案をしたり、自治体のふるさと納税の運営をサポートしたりする予定です。例えば、傷がついて規格外になってしまった農作物を加工して返礼品にする提案をしたり、地域の特産品をどう発信すればより多くの人に知ってもらえるかを一緒に考えたりします。ふるさと納税によって税収が増えることで、地域の暮らしが良くなることもあります。実際に、ふるさと納税の収入によって小学校の給食を無償化できた自治体があると聞きました。返礼品を作っている方々も、自治体も、支えることができる。そして、巡り巡って地域で暮らす人々へ還元される。まさに、私の掲げてきた思い「ふるさとの力でふるさとを元気に」を実現できる環境だと感じています。そんな仕事に関われることがとても楽しみです。
和歌山の会社ではありますが、少しずつ全国の自治体にも仕事を広げています。和歌山が私にとって大切なふるさとであるように、どの地域も誰かにとっては大切なふるさと。「ふるさとの力でふるさとを元気に」を合言葉に、和歌山をはじめとする日本全国の地域の力になれたらと思っています。

※掲載内容は取材当時のものです

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